『ゲリラ離婚』回避マニュアル
〜周りの人間を心理誘導し、「昨日の敵は今日の味方」を実現する
3つの方法〜

◆ ゲリラ離婚の実例2(弁護士)〜本当にあった怖い怖い話〜




「探偵の使い方」を間違えたせいで、ゲリラ離婚に突入し
離婚調停では圧倒的に不利に陥った彼女。


このまま手をこまねいていては、勝ち目は限りなくゼロです。




そもそも夫は「屁理屈のスペシャリスト」
とても弁の立つ人で、
口八丁手八丁なんだそうです。



そんなモンスターに対し、乳がんの
治療をしながら、思春期の娘さんの
心のケアをしている彼女では
太刀打ちできるはずがありません。


やはり、一発逆転を狙うには
強力な助っ人が必要です。





そこで彼女がビビビっと来たのは「弁護士」
『弁護士先生に頼めば何とかなるはず。次の調停には同席してもらおう」と。


弁護士は世の中のすべてのことを知っている世界で一番優秀な人
すべてにおいて完璧だから
調停はもう勝ったも同然。彼女はそう信じて疑わなかったそうです。



善は急げ。



彼女はその足で駆け込んだのです。駅前の高層ビルにドデーンと構える「法テラス」に。
そこで念願の弁護士を紹介してもらったわけですが、
それはそれは胡散臭さ満点でした。



◆ その弁護士はどんな人なのでしょうか?

加齢臭をプンプン漂わせている
白髪のおじいさんでした。



何をやるにも動作が超スローで、
体つきはヨボヨボ、腰はカックンと
曲がっていて・・・



弁護士バッチがなければ
その人が弁護士だとは誰も思わないでしょう。





それなのに彼女は手放しで喜び、
ガッツポーズを決めたのです。なぜでしょう?





■ その「優しさ」の裏に見え隠れする腹黒い本音


かわいそうなアタシのために、法テラスは気を利かせてくれたのでしょう。

離婚調停には人生経験の豊富な弁護士がぴったりだから、
あの人を選んでくれたに違いありません。」


彼女の前向きすぎる性格、そしてちょっと無理めのプラス思考が裏目に出て
弁護士との間で早速、良からぬ出来事が起こったのです。


やはり、探偵のときと同じ、ゲリラ離婚の兆候でした。



「アタシはお金払ってるんですよ。
弁護士の先生だって仕事なんだから
アタシの話を聞いて当然じゃないですか?」



これは彼女が弁護士に相談してから、わずか1週間後の発言です。


◆ どうして彼女は1週間の間に、
言っていることが180度、変わってしまったのでしょうか?





彼女は何に対してブチ切れているのかと言えば、それは弁護士の「共感力」です。
弁護士が彼女の話を最後まで聞くことは、1度もなかったそうです。





弁護士は「話の腰を折ること」の名人でした。彼女が30秒でも話そうものなら大変。
その場は一瞬で凍りつきます。



弁護士は「要はこういうことなんでしょ」と
勝手に『まとめ』に入るのです。しかも、ものすごい不機嫌な様子で。


「言いたいことを言えない」


たったそれだけのこと?



あなたはそうやって軽んじるかもしれません。
しかし、2つ3つの悩みを同時に抱え、テンパっている人にとって
それは想像を絶するほど、耐え難いことなのです。



それは彼女も同じです。



はじめ
のうちは、彼女もグッと堪え、
何とか我慢していたようです。


しかし、弁護士はいっこうに話を
聞く様子がないので、不満はピークに達し
ついに彼女は堪忍袋の緒が切れて、
とうとう言い返してしまったのです。




■ 勘違いに気付かなかった彼女の「取り返しのつかない」悲劇



「ちゃんと聞いて!」




これは彼女が弁護士を敵に回し、「ゲリラ離婚」に突入した瞬間でした。


彼女の反論は、弁護士の長すぎる鼻っ面をへし折り、
高すぎるプライドをズタズタに傷つけてしまったのです。



弁護士にとって、彼女のような「どこにでもいる40歳の女性」から
大声で反論されるなんて、完全に想定外だったのでしょう。
だから余計に逆効果でした。


「本当に最悪でした。」




彼女はそう振り返りますが、それもそのはずです。



70歳を超える弁護士お爺さんが、まるで「ダダをこねる赤子」のよう。
それはまるで地獄絵図も同然でした。



 これは、どういうことでしょうか?



恐ろしいことに、弁護士は
「できない、できない、できない」
一点張りなのです。


彼女がどんな話をしても、
どんなに頭を下げても、どんなに懇願しても、
です。



例えば、夫に生活費払わせて欲しいと
頼んでも、「そんなの無理」


夫と愛人と別れさせて欲しいと
お願いしても、「やりたくない」


だったら、慰謝料をとってきて
欲しいと依頼しても「いやだ」・・・






■ 依頼人より自分の都合を優先する「モンスター弁護士」の正体


彼女が弁護士から受けた仕打ちはこれだけではありません。
なぜでしょうか?
逆に弁護士は彼女に「お説教」を始めたのです。



「オトコなら誰だって浮気の1回や2回、
当たり前だ。

それを見て見ぬふりをするのが
イイ嫁ってものだ。それなのにアンタは!」


弁護士はそうやって昭和の香りが
プンプンする、ひと昔前の価値観を
押し付けてきたのです。






 その中身はさておき、
そもそも弁護士のディベート能力は誰のためにあるのでしょうか?



当然、依頼人のためです。


それなのに自慢のディベート能力を使って、彼女をケチョンケチョンにするなんて。
これは夢でしょうか?いや、現実です。


しかも、悪夢のような現実です。それがゲリラ離婚なのです。




彼女はその日のうちに、お爺ちゃん弁護士を解任したのは言うまでもありません。


ただ、いくら気の強い彼女も「お金返して!」と言うことはできず
一番はじめに納めた手付金50万円は水の泡に


そして彼女は2回目の調停も、たった1人で行くハメになったのです。




なお余談ですが、ちょとした小話です。
司法試験に合格すると裁判官、検察官、弁護士、どれを選ぶのかは自由です。



から60歳で定年をむかえた裁判官や検察官が、年金支給までの間だけ
「こずかい稼ぎ」や「暇つぶし」で弁護士に転身するのが王道パターンなのです。



そんな弁護士があなたと同じ目線に立って、
いちいち共感しながら、懇切丁寧に
対応してくれる。


彼女のケースを見れば、それが全くの
「お門違い」なのは一目瞭然です。


ほんの少しだけ、
空気を読み間違えたせいで
人生を台無し
にする。


それがゲリラ離婚の怖いところです。
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