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<養育費の巻>


10.慰謝料と養育費の相殺?!


「養育費と慰謝料を同額同期間にして、長期に渡って相殺しあうかたちになりますが、問題はないでしょうか?

相殺といっても形式上、お互いが振込みをしたほうがいいでしょうか?」



<露木幸彦からの回答>


まず養育費は親が子供を扶養するのに必要な資金を「継続的」に支払うものです

例えば、「養育費を一切支払わない」「養育費は離婚時に1,000万一括で支払う」と
契約書に記載しても、将来、養育費を請求された場合は支払わなければなりません




今回のケースでは慰謝料と養育費の金額が故意に同額になっています

つまり「相殺」されるわけですが、相殺されるからといって
離婚協議書(離婚の契約書といわれています)には
慰謝料と養育費について取り決めておく必要があります

また、さらに用心するなら上記のように振込の形で後に残る方法がベターです



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養育費:全く時効にかかりません。極端な話、10年後でも20年後でも請求ができます

慰謝料:2年の時効にかかります。支払い期限から2年経過すると請求できなくなります




ですので先程お話にありました領収書発行となりますと
万が一、領収書を紛失した場合は養育費は半永久的に請求されます

慰謝料は時効で消滅しますので、2年以上前のものは請求できません

振込みでしたら、通帳をなくしてしまっても銀行が証明してくれますので問題ありません




ただ、ご指摘のように振込手数料が1回500円だとしても
500円×240回(20年)=12万円 かかります

上記のようなリスクもありますので、
よく検討されてから取り決めしていただければと思います




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