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松居一代さんから学ぶ離婚対処法<最終回>



『松居一代さんから学ぶ離婚対処法』の最終回になります。
前回はパターンAの場合、弁護士を雇い、
相手を丸め込んでしまうのが良いというお話をしました。


今日はその続きです。



では、パターンBについて見てきましょう。
パターンBとは極悪人ではなく、少しでも同情できる人間のことです。
どうやって対処したら良いでしょう。


一般的な離婚の原因
・浮気
・暴力
・金銭問題
です。(性格の不一致は早急な原因でないため割愛)





この離婚原因に同情の余地があるとしたら、こんな場合です。

・性交渉を拒否されたため、浮気に走ってしまった

・売り言葉に買い言葉で口論になってしまい、つい手を出してしまった

・会社の上司に借金を肩代わりし、それを返済していなかったため
膨大な金額に膨れ上がってしまった

など、本人以外にも何らかの影響を受けている場合です。





もちろん、どんな理由が経緯があっても、
浮気、暴力、借金は許されることではありません。
そこを肯定してしまうと話はおかしくなります。



このケースでパターンAを使ってしまうと上手くいきません。
いきなり弁護士を雇って、相手を丸め込もうとしても、スムーズにいきません。



なぜ同じ離婚問題なのに、同じ対応をして上手くいく場合、
いかない場合が出てくるのでしょうか?



それはアクションを受け取る相手の感情が異なるからです。
パターンBの場合、ある程度、理性をもった人間を考えた方が良いでしょう。



浮気にしても、暴力にしても、借金にしても
「自分だけのせいじゃなのにな」と思っています。
その原因がどこにあるのか、判断できる能力は備わっている、ということです。



例えば、弁護士を使って、相手を丸め込みにかかったとします。



「不貞行為は民法709条違反だから、慰謝料200万円を請求する。
謝罪は求めないし、事情も聞かない。納得がいかないなら
裁判にするがいい」



と強く出たところで、相手が納得することはありません。


「自分には自分の主張があるから、直接話をさせて欲しい」
それでも弁護士を依頼した以上、本人と話をすることはできません。



そのようなジレンマから、意固地になったり、話し合いをボイコットしたりします。
私から見ても「そんなに揉めなくていいんじゃないか」というケースが
解決まで2年3年かかっていたりします。



その状況で弁護士が「裁判でも何でもやってやろうじゃないか」を言っても
話がチンプンカンプンなのです。



相手は「自分も悪いけど、それだけじゃない」と思っているからです。
双方に原因があることを直接話して、伝えることを希望しています。





つまりパターンBの場合、弁護士を使い強制解決するのではなく
本人同士話し合いをすることが近道になります。


今まで直接話し合いをせず、メールや手紙、両親の仲介などをしていたケースが
顔を合わせて話すことで、急展開することを私はよく見ています。





パターンBの場合、Aとの対比にはなりませんが
1つ大事なことがあります。

問題について真剣に考え、悩みぬいた結果を相手に率直に話すことです。
基本的に言葉というのは、単に単語という意味合いではなく
そこに気持ちがこもることで、大きな影響力を及ぼします。






単に「慰謝料100万円請求します」という言葉も
その場の思いつきで口に出したのと、前々から我慢してきて
口に出したのとでは、全く違ったものになります。




特にパターンBの場合、話し合いの責任感や重要度が違いますから
そのあたりを特に意識して取り掛かることです。





大事なのはパターンAなのか、Bなのか見極めること
そして対処法を間違えないことです。

そのためにはパターンA、パターンBがあることを事前に理解しておくことです。


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