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10年後に後悔しない離婚情報の玉手箱 <人気ドラマから学ぶ>

リカツ(離婚活動)ブームに流されるか、それとも?!


さて今回のお話はブームに乗っかって思考停止になるのを防ぐ方法です。
何でもそうですが、ブームや流行に影響され、自分の頭で考えず
「流行っているから、とりあえず、やっておこう」と流されてしまう人がいます。



もちろん、その結果、プラスばかりなら良いですが、そんなことはなく
流行に流された結果、「こんなはずではなかった」とマイナスや損を被ることが多くあります。



なぜ安易にブームに乗っかり、その雰囲気や他人の意見に影響され
自分の頭で物事を判断できなくなるのか、1つの例を挙げてお話していきます。



今回お話するブームとは、今、テレビドラマで放送されている内容です。
1つはフジテレビ月曜21時からの「婚カツ!」(中居正広さん主演)
もう1つはNHK金曜22時からの「コンカツ・リカツ」(桜井幸子さん主演)です。



婚活とは結婚活動の略で、結婚するために、あらかじめ準備をすることです。
離活とは離婚活動の略で、離婚するために、あらかじめ準備をすることです。


ゴールデンタイムに放送されるぐらいですから
婚活離活もブームだと言えるでしょう。




婚活は「婚活時代」という本がベストセラーになり
昨年4月頃から、多くのメディアに取り上げられ、一大ブームになっており
世間的にもよく知られた言葉です。


早く結婚し、子供を産んでくれれば少子化対策になるため
メディアだけでなく、国や市町村も力を入れているため、
このブームはしばらく終わりそうにありません。

「婚活時代」(ディスカバー社)
http://tinyurl.com/cq37gf




一方、離活は今まであまり語られておらず、上記のドラマで初めて使われた言葉です。
婚活に比べ、離活は後発組で、世間的にはあまり認知されていません。
婚活に比べ、離活は後ろ向きなイメージがあるのも1つの理由です。



ドラマのなかでは、婚活する女性と離活する女性が対比して描かれていますが
視聴者の声を聞いてみると、「離活ってなんだか分からない」という声が多いようです。
離活する人は、原則、結婚している人ですので
婚活する人よりハードルが高いからです。




離活って何ぞや」という定義は、今のところ、これをいったものがありません。
ただ定義がないと話を進めにくいので、今回、私なりの定義を示します。
離活には大きく3つあります。




1.話し合いの準備


離婚の話し合いは、大きく分けると離婚成立離婚条件の2つ。
具体的には離婚するよう説得することと、養育費や慰謝料などの金額を決めること。



離婚の説得は離婚原因によって異なるため
何が原因、理由なのか、相手はどうあれ、まずは自分の考えをまとめること。
(浮気、暴力、借金、性格の不一致、家事育児の不満、セックスレスなど)



養育費や慰謝料、財産分与などお金については
請求する金額とその根拠を決めておくこと。
どちらも、自分なりのシナリオと想定問答集を簡単に作っておく。



・別居先の確保と別居の準備



離婚を切り出した後は、同居を続けにくくなる。
1つは離婚協議が始まると今まで以上に関係が悪化し、
毎日のように喧嘩になるため、それに耐えられないため。



もう1つは離婚する相手の家事や世話をするのが苦痛になり
それを放棄したいから。



どちらにしても離婚協議の途中で別居することになるから
どこに転居するのか、あらかじめ用意をしておくこと。



別居の方法は実家に戻る、アパートを借りる、のいずれか。
実家の場合、離婚を切り出す前に、両親に話をしておくこと。


アパートの場合、めぼしい物件を探しておくこと。
県営、市営住宅を希望する場合は、ダメ元でも抽選に応募する。




別居の準備とは、生活費の確保と、家財の持ち出し。
別居後生活費が止まるケースが多く
その対策としては相手の通帳、カードを持ち出すことが1つ。
もう1つは生活費の支払を約束してから、自宅を後にすること。



家財を持ち出さずに別居先で生活を始めると、家財を買い揃える必要があり
大きな負担になる。
すべて持ち出せないにしても、何と何を運ぶのか、あらかじめ決めておくこと。




・第3者へのアプローチ(浮気相手、銀行、保険会社)



→配偶者ではなく、それ以外の人間へのアプローチ。
離婚を切り出す前に出来ることはやっておくこと。


1つは浮気相手浮気が原因で離婚する場合、事前に相手と話をしておく。
もし相手が関係の継続や再婚を望み、それをやめさせることができない場合
強い気持ちで離婚に踏み切ることになる。



一方、浮気相手とのやり取りで、関係の解消を約束できた場合
配偶者をやり直すことができれば、離婚を切り出さなくても良い。



また自宅が持ち家で住宅ローンが残っている場合、銀行に相談しておく。
あなたが自宅を引き取りたい場合、持分や住宅ローンをあなた名義にするのは
銀行の審査が必要になる。



いざ離婚を切り出し、相手が名義変更にOKした後
銀行に相談し、審査をパスできないような状況は避けたい。



同じく生命保険や学資保険の契約者を変更するにも
保険会社の審査が必要で、これも事前に相談しておくと良い。

さて、ここまで離活の定義についてお話してきましたが、
実際問題、離活をしている人はどのくらいいるのでしょうか?



離活という言葉は出現する前から、離婚の準備をする人は確かに存在しました。
存在はしたけれど、あまり注目を浴びることはなかったというのは実際のところです。





これはいわゆる「離婚準備組」「離婚予備軍」と言われる人たちです。
離婚を考えているけれど、いろいろな理由で、今は離婚を切り出さない人のことです。



理由というのは
・子供が学校を卒業したら、成人をしたら離婚する
・定年になったら離婚する
・再婚予定相手が離婚できたら、自分も離婚する
などです。



離婚準備組」は統計上の数字に表れません。
離婚した人は厚生労働省が戸籍からデータをとっているため、数字に反映されますが、
離婚したいと思っている人」を
国や市町村が1人1人数え上げることができないからです。




ただ私は相談をされた方の年齢や性別を、おおまかですが、数値化しているため
このあたりの情報を把握しています。



国が持っている「離婚した人の数」と、私が持っている「離婚したいと思っている人」を
見比べると、本当に離活がブームなのか、数字から読み取ることができます。





◇ 離婚件数(厚生労働省・人口動態統計より)

平成20年 251,000人
平成19年 255,000人
平成18年 261,917人
平成17年 258,000人



◇ 相談の傾向(事務所の相談実績より)

注)60〜80代の方の相談もありますが少数のため、今回は除外。

・平成20年1月〜12月 1,446人

男女比 

男性:375人(26%)女性:1,071人(74%)

年代別
男性
20代:60人(17%) 30代:206人(55%) 40代:59人(15%) 50代:50人(11%)

女性
20代:182人(17%) 30代:675人(63%) 40代:182人(17%) 50代:32人(3%)


・平成19年1月〜12月 1,287人


男女比 
男性:231人(18%)女性:1,056人(82%)

年代別
男性
20代:66人(29%) 30代:94人(41%) 40代:62人(27%) 50代:9人(3%)

女性
20代:253人(24%) 30代:549人(52%) 40代:211人(20%) 50代:43人(4%)



◆ 日本全体の離婚件数は年々減少しているが、事務所の相談件数は増えている。
離婚予備軍の数が増えているけれど、なかなか離婚成立まで至らないことを示している。



◆ 相談の大部分は30代女性。子供が小さいうちは離婚を切り出しやすいから。
逆に40代、50代になり子供が大きくなると転校や苗字が問題になり、制約が多くなる。


◆ 平成20年になって50代男性の相談が急増。年金分割が浸透してきたため。
相談の多くは、夫が別の女性と再婚したいためで、今までは妻を説得できなかったが
年金分割が始まり、妻が話し合いに応じるようになった。


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平成21年5月6日、テレビ朝日16時30分〜「スーパーJチャンネル」
『実録リカツ(離婚活動)』に専門家として出演し、コメントしました。



◆ 平成19年9月11日 読売新聞 あんしん社会保障
「年金分割・最前線、上〜導入5ヶ月「離婚ラッシュ」起きず」
という特集に露木幸彦のインタビューが掲載されています。



◆ 平成20年2月4日静岡放送「澤木久雄のとれたてラジオ」に露木幸彦がゲスト出演しました。離婚年金分割、改正DV防止法について解説



◆ 平成20年4月8日 毎日新聞・朝刊13面「くらし生活Lifestyle」に
露木幸彦の離婚年金分割の解説が掲載されています。





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